こんにちは。勤務医の河村です。

私は子どもが好きなので、今回は小児についてお話ししたいと思います。

 

大人の歯と子どもの歯の違いは?と思うと思いますが、大きさ以外に何が違うのか、子どもの歯で気を付けなければならないことなどをお話ししていきたいと思います。

 

 

今ままでの先生がお話ししていていただいていたように、大きな虫歯、歯髄と呼ばれる神経や血管、栄養が入っているお部屋まで虫歯が到達すると、神経を抜かないといけない治療が必要になってきますが、子どもの歯(乳歯)の場合、歯髄の形が大人の歯(永久歯)よりも角が突出しており、大きくなっています。

 

また、歯の質も永久歯とは異なり、軟らかいので、虫歯(う蝕)ができると、永久歯と比較すると早く歯髄に到達する可能性が高いです。

 

様々な要因から、乳歯はう蝕になりやすく、進行しやすいので、とても注意が必要です。

 

 

また、永久歯は6歳頃から生え始めますが、永久歯が生えてきたからといって、安心は出来ません。特に生えてきだして23年の間は、幼若永久歯と呼ばれる時期で、永久歯としてまだ完成しておらず、歯質が未熟で、この時期もう蝕になりやすい時期です。

幼若永久歯の間は、歯の根っこ(歯根)も完成していないので、永久歯の場合と根管治療の仕方も変わってきて、とても複雑です。

 

 

そのため、う蝕を作らないためには、何が重要になってくるかということですが、特に気を付けていただきたいことは、歯磨きと食生活です。

子どものうちは、自分で歯ブラシを完璧にすることがなかなか難しいです。そこで大事になってくるのが、保護者の方の仕上げ磨きです。

 

また歯ブラシも大事ですが、それに匹敵するほど、食生活が多大なる影響を与えているといわれています。

お菓子やスポーツ飲料、乳酸菌飲料など子どもさんは大好きだと思います。間食は量だけでなく、回数も重要になってきます。1度お菓子を食べると、口腔内が歯が溶けてきやすい環境に変わってしまうので、間食も時間と回数を決めることが大事です。

 

乳歯は抜けて、永久歯になるからといって、管理を疎かにしてしまうと、永久歯にも悪い影響を与えてしまうので、小児の頃からの管理が非常に重要になってきます。

 

 

根管治療のコラムではありますが、1番大事なことは虫歯を作らないことなので、今回は乳歯ではう蝕ができやすいこと、そのために気を付けるべきことをお話ししてきました。

 

 

子どもさんたちの将来の歯が健康的でいられるように守っていけたらなと思いますので、何かわからないことがあれば、気軽にお尋ねください。