こんにちは、勤務医の増田です。
前回は伊藤先生が残せる歯と残せない歯についてお話をしてくれました。
今回は残せる歯に行う治療、中でも根管治療(歯の根っこの中の治療)において使用される器具について説明したいと思います。
前々回、須崎先生が虫歯の種類で説明されていたようにC3(虫歯が歯の神経まで到達している)の歯に対しては、歯の根の中の治療、つまり根管治療が必要になってきます。その際、当院で用いる器具の一つにNi-Ti(ニッケルチタン)ファイルというものがあります。
Ni-Tiファイルはその名の通りニッケルとチタンの合金でできており、一般的な歯科医院で用いられているステンレス製のファイルよりも柔らかく、しなやかです。
一般的に歯の根っこは完全に真っ直ぐなものはほとんどなく、曲がっていたり枝分かれしていたりととても複雑です。そのような場合に、硬いステンレス製のファイルを無理に用いると無駄に歯の根を削ったり、根の方向からはずれて穴が開いていしまったりする可能性があります。
しかし、柔らかくしなやかなNi-Tiファイルを用いることで本来の根の形に沿った、歯に優しい治療をスムーズに行うことができます。
当院では、数あるNi-Tiファイルの中でも最新のものを使用し、少しでも患者様の歯が長く残せるように努めておりますので、歯のことについてお困りな事やご不明な点がありましたらいつでもお声掛け下さい。