こんにちは。勤務医の鍵岡です。

みなさんは歯科治療で “超音波” と聞いて、どんな治療を思い浮かべるでしょうか。真っ先に思い浮かべる場面は、歯のクリーニングのときに、衛生士さんがキーンと音の出る歯石を取る器械を使っているところではないでしょうか。実は歯科治療において、超音波の用途は幅広く、歯の根っこの治療でも頻繁に用いられます。

では、根の治療に際して、超音波はどのような場面で使われているのでしょう。例えば、根の中を薬剤で洗浄するときです。根の治療では、歯の中を専用の器具で削り取っていくのですが、その削りくずや根の中に残っている細菌を、薬剤を使って洗い流します。その際、薬を細部まで行きわたらせるため、超音波を用います。そうすると、液の中で細かい泡が立ち、洗浄効果が格段に上がるのです。

その他にも、硬くなってふさがってしまった根の入り口を探したり、根の中を削る器具が入らないような細い隙間を削ったりするときにも超音波は使われます。こういう場面で虫歯を削るドリルを用いると、歯の根の構造を壊してしまう恐れがあるため、超音波を用いて少しずつ繊細に削っていくのです。

当院では、根の治療に熟達した歯科医師が、必要に応じて超音波を用いて歯にやさしい治療を日々行っています。ご相談やご質問があれば何でもおっしゃってください。