こんにちは。勤務医の河村です。
今日は仮封についてお話ししたいと思います。
仮封とはなんだろう?と思う方もいらっしゃると思います。神経を取り、歯の根っこの中を綺麗にしていく治療は何回かにわたって行われると思いますが、その際に次回の来院までの間行っておく仮蓋のことです。
仮封には重要な役割があります。
根管治療(根っこの中を綺麗にする治療)は、最終的には無菌的な状態を目指して行っていくわけですが、その日行った治療の状態を次回まで汚染させることなく、綺麗な状態を維持しておく必要があります。そのためには、しっかりとした仮蓋が必要となります。また、外からの刺激に対する保護などの役割があります。
そして、性質としての1番理想は、操作性良く、除去が綺麗にしやすいにも関わらず、しっかりと封鎖できるものです。
仮封には様々な種類のものがあります。着脱が容易なもの、着脱がかなり困難ですが、封鎖性に優れているものなど。
仮封をする方法にもいくつかあり、1種類のもののみで行う場合、二重にする場合、またはあえてしっかりとした仮封をしない場合もあります。あえてしないというのはどういうことかというと、それは膿が根っこの先に溜まっていて、その膿の出口がなく、蓋をすると圧がかかってしまい、急性症状がきついときは綿球のみにする時もあります。
通常の場合、当院が使用しているものは、キャビントンと言われる水硬性仮封材です。除去がやや困難ですが、その分操作性が良く、封鎖性に富んでいるものです。
こちらは仮蓋をするときはかなり軟らかいもので、完全に固まるのに少し時間がかかります。そのため、仮蓋してすぐのお食事を控えていただくようにご案内させていただいているかと思います。
上記に記したように、仮蓋にも重要な役割があるので、食べたくなる時もあるかと思いますが、約30分程はお食事しないことを、しっかり守ってくださいね!