こんにちは、勤務医の増田です。
今回は、「根管洗浄」についてお話ししたいと思います。
根管治療中に、写真にあるような器具を用いて歯の中を洗っていることがあると思いますが、それが根管洗浄です。具体的には、NC(次亜塩素酸ナトリウム水溶液)やEDTAといった薬剤で根管内を洗浄する化学的清掃です。歯の根の中を器具を使ってお掃除した際に、そのままだと削りかすや汚れが根っこの中に溜まっていきます。根管洗浄では、それらの汚れを洗い流すことができます。NCは根管内の汚れの内、有機質を溶解し、EDTAは無機質を溶解します。2つの薬剤を併用することによって汚れをまんべんなく洗い流すことができます。
また、以前に別のコラムでお話しされていたように根管の形態はかなり複雑ですべてを器具で触ることは不可能です。このように器具が触れない部分にも、液体である洗浄剤は到達できるのでより確実な清掃・殺菌が可能となります。
器具による機械的清掃と洗浄剤による化学的清掃、どちらか一方だけでは十分な清掃は行えません。当院ではどちらも徹底し質の高い根管治療を常に意識しております。
治療を受けられている際に、今自分がされているのは機械的清掃か化学的清掃か考えてみるのも面白いかもしれません。