こんにちは。勤務医の河村です。

今回は、根管治療(歯の根っこの治療)を行う上で大事な診査について説明させてもらいたいと思います。

 

  根管治療を受けにきた際、診察の初めに歯をコンコン叩かれることがあると思います。歯を叩かれるのは嫌だな、なんで叩くのだろう?と思う方も多いと思います。

実はあれはとても大事な診査なんです!

 

   歯を叩くことの診査を打診といいます。

目的としては、その時の痛みの有無や程度、または音色(打診音)を聴き取り、歯の根っこの周囲の歯周組織や歯髄と呼ばれるところの状態を調べているのです。

 

   実際は音色で判断するのは難しいのですが、失活歯(神経が死んでしまっている、または神経を抜いた歯)や比較的大きな病変があると、濁音、骨性癒着を起こしている歯なら、金属音(高い音)がすると言われています。

 

  また、打診でとても大事なのは痛みの有無や程度です。

強い痛みを感じた際は、根尖部(歯の根っこの先の部分)に炎症の疑いがあります。

 

   痛みがある場合やなかった場合で、その日の診療内容が大幅に変わるくらい大事な診査なので、痛いときは痛いと正直に伝えていただければと思います。

 

  本来であれば、治療を受けにきた方が不愉快に感じることはやりたくないのですが、根管治療を行う上でそれほど大事な診査があるということを今回は紹介させていただきました。

  また何かわからないこと、何のためにやっているのか疑問に思ったことがあれば、何でも聞いて下さい。